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【鰐淵さん】パイセンが「特攻の拓」を全巻貸してくれたので読んでみたら鰐淵春樹が激アツだった件。鰐淵さんの外伝を切望しながらそのカッコよさと行動の軌跡に迫りたい

東リべ人気につられて古のヤンキー漫画「特攻の拓」がツレ高になっていると触れつつ、ヤンキー漫画おすすめ3選のランキング記事まで作ってしまった自分ですが、その後とうとうパイセン(40代)が本丸である特攻の拓を全巻入手したことが判明。取得価格はなんと15,000円。絶版になっているとはいえ拓が再評価されているのもすごいし、大人買いするパイセンもすげえ。懐かしさに浸りながら読破したパイセンが自分にも貸してくれたため、「特攻の拓」を初めて読ませてもらいました。その中で一番思ったことは、

鰐淵さん、群を抜いてカッコよ

ということ。あまりに渋すぎて拓は鰐淵さん主役のマンガじゃないかと思ったくらいです。それくらい鰐淵さんの存在感がすごい。天羽(あもう)よりも外道の秀人よりもマー坊よりも、断然鰐淵さん。

そこで今回は鰐淵さんがいかに素晴らしいのか、独断と偏見100%で語りたいと思います。所々ネタバレしているため、まっさらな気持ちで特攻の鰐淵さん拓を読みたい人は以下ご遠慮ください。さ、語るぞ!

オンオフの切り替えが上手い夜叉神19期総会長

引用:「特攻の拓」4巻より

まずはざっくり鰐淵さんとは誰ぞやと申しますと、彼は主人公(仮)の拓が転入した聖蘭高校の3年生です。3年ともなると受験勉強一直線の時期ですが、鰐淵さんは不良のためもっぱら自身の族(チーム)である夜叉神(やしゃがみ)の運営(?)を考えております。何せ彼は神奈川県内最大ともいえる暴走族の頭。今まで支部同士の争いを繰り返し、一つにまとまらなかった夜叉神を初めてまとめ上げたのが鰐淵さんなのです。

とはいえたまに高校にも行っていますし、登校時には身だしなみも整えているためパッと見ちょっと強面な生徒会長に見えないこともありません。周囲には金髪・剃り込み・リーゼントで決めた男たちがウヨウヨしている中、鰐淵さんは黒髪・メガネ(グラサンだけど)・汚れ一つない学ラン。うん、清潔感のある佇まいが実にイイですね。しかもこのビジュアルからして、彼がいかにオンオフをしっかり切り替えているのかがよく分かります。

ちなみに集会(パーティ)の時の鰐淵さんは当然特攻服ですが、たまに車で街中を流して走っている時の私服姿も必見です。カーディガンにタートルネックをすっきりと合わせるキレイ目な着こなし。彼女の萌子とおそろいのピアスを何気なく付けているところがまたカッコいいんです。

イニDばりのドラテクをお持ち

出典:カーセンサー

「特攻の拓」といえば単車ですが、鰐淵さんは単車のほかに四輪も所持しています。それが280Z。尋常じゃないレベルで車高を落としていることから通称ドシャコのZといわれる愛車です。パイセンいわく、湾岸ミッドナイトでおなじみの悪魔のZよりも後に発売された後期モデルだそうです(詳しすぎてこわ)。

かなり目立つためスタイリングに賛否両論あると思いますが、個人的にはめちゃくちゃ渋いと思いますし、今このZを買おうものなら大体400万オーバーは軽いらしく、鰐淵さんは先見の明を持っていたことも素晴らしいです。

また、作中で鰐淵さんは高校にいるよりも車中にいることが圧倒的に多いのですが、登場するたびにもの凄いドラテクを披露しています。華麗なドリフトはイニDばり。しかも超危険な場面でさえも顔色一つ変えずひたすらクールに抜き去っています。彼、18ですよ?一体あの強心臓を持つまでにどんな過去があったのでしょうか。「特攻の拓」の人気キャラ・天羽の外伝同様に、鰐淵さんの外伝も作って教えてほしいです。たぶん、山とか行って生死を彷徨ってるから(←それファブルな)。

喧嘩が強くてドラテクがあり、その上常に情緒が安定していて自信にあふれた男。夜叉神のメンバーがついていきたくなる気持ち、読了した今ならものすごくわかります。鰐淵さんはちょっと血の気の多い煉獄さんだと思うもん。ヨッ、鰐柱。

的確な名言&フォローをしてくれる

そんな頼れる存在鰐淵さんは行動だけでなく、言動でも強烈なインパクトを残しています。「不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまった」はおなじみですが、それ以外に自分が一番沸いたのは、「”夜叉神(オレら)”ぁ “走り屋”だ」です。読んでいる最中「え?走り屋だったの?」って声出しそうになりました。暴走族だと思っていたのに、まさかの走り屋だったとは…。

でもよくよく考えてみたらそれは鰐淵さんならではの配慮だったのかもしれません。だってこの名言が飛び出したのはある事件の責任をすべて負って警察に連行される時だったから。きっと夜叉神のメンバーがこれ以上詮索されないようにあえて走り屋と名乗ったのかもしれない。ふふ、まったく食えない男です。

確かに鰐淵さんはさっきまで喧嘩していた相手に対して救急車を呼んでやるように指示を出したり、ガス欠だ…と嘘をついて無駄な争いを回避したり、敵にも聞こえるようにわざわざ車から降りて話をしてくれたり、神奈川県内の暴走族を集めて結果的に親交を深めることにつながるライブを主催するなど、本当に気遣いの塊のような人格者なのです。

鰐淵春樹はニュータイプだと思う

さらに後半、鰐淵さんはその気配りを進化させ、ニュータイプともいえる直感力すら会得します。なぜなら鑑別所で知り合った初代極悪蝶の頭・来栖と仲良く出所してきたのに、しばらくして何の前触れもなく衝突しはじめるので。

たぶん夜叉神=神奈川の平和を守る自警団的な発想を持っていて、その危険因子になりうる来栖を憂いた結果なのだと思います。まぁそうだとしても仲間を率いて突然対決姿勢をみせる鰐淵さんにこっちはかなり驚きましたけど。だから数巻分何度も戻って読み返しちゃいましたけど。そしてやはり結論が出ずに途方に暮れましたけど。きっとある程度の高みに上った人にしか見えないものってあるんでしょうね。常人には理解できない、それが簡単にいうとニュータイプなんだと思います。

常人に分かったことといえば、仲間の前でキッチリ勝利する鰐淵さんのカッコよさと、その際トレードマークであるグラサンが壊れ、初めて公開されたグラサンなし鰐淵さんの渋さはダニエル・クレイグ級だということです。車の中で見せたあの横顔は絶対48歳だと思う。

やはり鰐淵外伝は必要だと思う

ほかにもいろいろ鰐淵さんについて話したいシーンがありましたが、つらつら述べているだけでも気付けば2,500文字オーバーになっていたのでそろそろ終わろうと思います。

鰐淵さんの気品にあふれた姿と静かなる優しさは男女問わず惚れると思うし、それによって鰐淵さんの強面感がなおさらカッコよく見えてくるから不思議。学園のマドンナ萌子もそんな鰐淵さんだからこそ惹かれたのでしょう。そこらへんもやっぱり外伝で教えて欲しいよね。

…って思っていたら、外伝あるんですね!なんでも「特攻の拓」のその後を描いた作品があるらしい。そして鰐淵さんも主要キャラで出ているらしい…!どれくらい鰐淵さんが登場するのか分かりませんが、それはちょっと読みたいな~。パイセン、それも買わないかな…